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お客様第一と、社員を守ることは両立できる

お客様第一と社員を守ることは両立できる

 

「お客様は神様です」

 

この言葉が、

いまだに現場の判断を

縛っている企業は

少なくありません。

 

理不尽な要求や暴言を受けても、

 

「お客様だから」

「多少のことは我慢して」

 

と、社員に負担を背負わせてしまう。

 

一方で、近年はカスハラへの対策が

重視されるようになり、

社員を守る姿勢を明確にする

企業も増えてきました。

 

すると現場では、

こんな戸惑いが生まれます。

 

「お客様第一と言いながら、

社員を守るのは矛盾していないか」

 

「どこまで受け入れ、

どこから断るのかが曖昧で、

結局現場が困る」

 

こうした声が上がるのは自然なことです。

 

ただ、

お客様第一と社員を守ることは、

本来まったく矛盾しません。

 

むしろ、この二つを両立できてこそ、

企業の価値は高まっていきます。

 

お客様第一とは、すべての要求を

受け入れることではない

 

そもそも「お客様第一」とは、

どのような意味でしょうか。

 

それは、

お客様のあらゆる要求に

無条件で応えること

ではありません。

 

本来のお客様第一とは、

 

誠実に対応すること

安心して利用していただくこと

質の高いサービスを提供すること

 

です。

 

そして、そのサービスを実際に

生み出しているのは、

現場で働く社員です。

 

社員が安心して働ける

環境がなければ、

 

丁寧な接客も、

的確な提案も、

誠実な対応も、

 

継続していくことはできません。

 

疲弊した社員。

萎縮した社員。

「また怒鳴られるかもしれない」

と身構えている社員。

 

そうした状態から、

心のこもったサービスは

生まれにくくなります。

 

社員を守ることが、

サービスの質を高める

 

ある小売企業では、

長時間にわたるクレーム対応で

社員が疲弊し、

離職が相次いだ時期がありました。

 

そこで会社は、

 

「不当な要求には毅然と対応する」

 

という方針を明確にし、

判断基準と対応手順を整えました。

 

すると現場の社員は、

 

「会社が守ってくれる」

「一人で抱え込まなくていい」

 

という安心感を

持てるようになりました。

 

その結果、理不尽な対応に

心を奪われる時間が減り、

通常のお客様への接客や

提案に集中しやすくなりました。

 

社員を守る仕組みが、

結果としてサービスの質を

高めたのです。

 

「お客様」と「カスハラ加害者」

を同じにしない

 

ここで重要なのは、

 

「お客様」と「カスハラ加害者」を

区別して考えることです。

 

大多数のお客様は、

適切な対価を払い、

誠実なサービスを期待している

良識ある方々です。

 

一方で、

 

暴言を繰り返す

人格を否定する

長時間拘束する

不当な要求を押しつける

 

といった行為を続ける

一部の人物は、

通常のお客様と

同じ枠組みで

捉えるべきではありません。

 

すべてを「お客様」と

一括りにしてしまうから、

現場は混乱します。

社員は傷つきます。

会社の対応も

曖昧になります。

 

きちんと線引きをすることは、

冷たい対応ではありません。

 

むしろ、

良識あるお客様を

大切にするために必要なこと

です。

 

社員の犠牲の上に成り立つ

「お客様第一」になっていないか

 

自社が掲げる

「お客様第一」の意味を、

あらためて問い直してみる

必要があります。

 

その考え方は、

社員の犠牲の上に

成り立っていないでしょうか。

 

守るべき社員と、

誠実に応えるべきお客様を、

明確に位置づけられているでしょうか。

 

社員を守ることと、

お客様を大切にすること。

 

この二つは対立する

ものではありません。

 

社員が安心して働けるからこそ、

お客様にも誠実な

サービスを提供できる。

 

この順番を見失わないことが、

これからの企業には求められます。

 

両立は、理念ではなく

仕組みで実現する

 

「社員を大切にしています」

「カスハラには毅然と対応します」

 

そう掲げるだけでは、

現場は守られません。

 

必要なのは、

 

どのような行為を問題とするのか

どの段階で上司に引き継ぐのか

対応を打ち切る基準は何か

被害を受けた社員を

どうフォローするのか

 

を具体的に決めておくことです。

 

お客様第一と社員保護の両立は、

気合いや善意ではなく、

方針と仕組みで実現するもの

です。

 

まずは、自社の対応方針を

振り返ることから

始めてみてください。

 

「お客様第一」という言葉が、

社員を苦しめる言葉ではなく、

お客様にも社員にも

誠実であるための

言葉になっているか。

 

その確認が、

安心して働ける職場づくりの

第一歩になります。

 

【お読みいただいた方へ】

ここまでお読みいただき

ありがとうございました。

 

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人材定着と信頼型組織づくりの伴走役

 企業経営カウンセラー® 

岩出 優(いわでゆう)

 

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