人材定着と信頼型組織づくりの伴走役
企業経営カウンセラー® 岩出優です。
「最近、せっかく採用しても、
すぐ辞めてしまうんです」
人事のご担当者や経営者の方と
話していると、こうした声を
聞くことが本当に増えました。
入社半年から1年そこそこで
離れてしまう若手社員。
採用に時間もお金もかけて、
ようやく入社してくれた人が
早期に辞めてしまう。
そのたびに、現場には
ため息が広がります。
あなたの会社では、
いかがでしょうか。
【定着は、入社後だけで決まるわけではない】
人材定着の話になると、
多くの方がまず思い浮かべるのは、
入社後の施策です。
研修、評価制度、1on1、
メンター制度。
もちろん、これらはどれも大切です。
ただ、私が人事相談に
関わってきて
強く感じていることがあります。
それは、
「定着の勝負は、入社する前に
かなり決まっている」
ということです。
最大の人材定着施策は、
実は「採用」そのものなのです。
【なぜ、入社後すぐに辞めてしまうのか】
早期離職の背景には、
さまざまな理由があります。
人間関係が合わなかった。
仕事内容が合わなかった。
職場の雰囲気が合わなかった。
上司との相性が合わなかった。
ただ、その根っこにあるのは、
多くの場合、
「この会社、想像と違った」
という感覚です。
求人票では、
聞こえのいい言葉が並んでいる。
面接では、
会社の良い面が中心に語られる。
けれど、入ってみたら
残業の実態が違う。
求められる役割が違う。
上司の関わり方が違う。
職場の空気が違う。
この「期待と現実のズレ」は、
最初は小さな違和感かもしれません。
けれど、その違和感は
小さなトゲのように
心に残り続けます。
そして、日々の不満や不安と
重なっていくことで、
「この会社で続けていけるのだろうか」
という気持ちにつながっていきます。
【採用コストは、想像以上に大きい】
採用には、大きなコストがかかります。
リクルート社の調査では、
新卒採用の単価は
1人あたり平均93.6万円、
中途採用では103.3万円と
紹介されています。
さらに、年収400万円の方を
人材紹介経由で採用すれば、
120万円から200万円ほどの
紹介手数料がかかります。
それだけのコストをかけて
迎えた人が、
1年以内に辞めてしまう。
これは、経営的にも
大きな損失です。
さらに、数字には表れにくい
ダメージもあります。
現場で教えていた社員の疲労感。
また採用し直さなければならない負担。
「どうせまた辞めるのではないか」
という空気。
早期離職は、単に1人が
辞めるだけの問題ではありません。
組織全体の信頼感や
士気にも影響していきます。
だからこそ、採用の段階で
「ズレ」を減らしておく
ことが大切なのです。
良い面を盛る採用から、
ありのままを伝える採用へ
私は、採用の場面で
「良い面を盛る」ことを
お勧めしていません。
もちろん、会社の魅力を
伝えることは大切です。
ただし、良い面だけを
並べて入社してもらうと、
入社後にギャップが
生まれやすくなります。
むしろ大切なのは、
ありのままを伝えることです。
この仕事のやりがい。
この会社の良いところ。
一方で、大変なところ。
まだ整っていない課題。
乗り越えてほしい現実。
それらを正直に伝えた上で、
「それでも、ここで働きたい」
と感じてくれた人と握手をする。
これが、信頼を土台にした採用です。
圧力型で口説き落とす採用から、
信頼型で選び合う採用へ。
この転換が、結果的に
定着率を高めていきます。
【採用の質が、組織の質を決める】
私自身、社労士法人で
所長になった当時、
離職率100%という
状況に向き合いました。
現場に疲弊感がある。
組織としての信頼が揺らいでいる。
そこから私は、
「圧力ではなく、
信頼でつながる組織とは何か」
を考え続けました。
そして、スタッフとの
関わり方だけでなく、
求職者との向き合い方にも
反映させていきました。
その結果、4年連続で
離職率0%に改善する
ことができました。
この経験から、
強く感じていることがあります。
採用の質が、組織の質を決める。
誰を採るか。
何を伝えて採るか。
どんな期待値で入社してもらうか。
ここを曖昧にしたままでは、
入社後の定着支援にも限界があります。
逆に、採用の段階で
信頼関係を
つくることができれば、
入社後の関係性も
安定しやすくなります。
まずは求人票を読み返してみる
まずは、自社の求人票を
一度読み返してみてください。
良い面ばかりが
並んでいないでしょうか。
実際の仕事内容が、
具体的に伝わっているでしょうか。
大変な部分や、
求める姿勢が見えるでしょうか。
もし、
「少しきれいに
見せすぎているかもしれない」
と感じたら、そこに一文だけ
リアルな現場の声を加えてみる。
たとえば、
「繁忙期にはスピード感が求められます」
「最初は覚えることが多く、
周囲に質問しながら
進める力が必要です」
「お客様対応では、
丁寧さと粘り強さの
両方が求められます」
こうした一文があるだけでも、
入社前の期待値は変わります。
採用は、人を集めるためだけの
活動ではありません。
入社後に定着し、
力を発揮してもらうための
最初の信頼づくりの活動です。
最大の人材定着施策は、採用である。
その視点を持つだけで、
求人票の書き方も、
面接で伝える内容も、
少しずつ変わっていきます。
そして、その小さな変化が、
未来の定着につながっていきます。
【人材が定着する採用の
土台づくりを学びたい方へ】
採用しても定着しない。
求人広告を出しても、
自社に合う人材と出会えない。
そんな課題の背景には、
求人広告以前の「採用設計」の
ズレが隠れていることがあります。
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人材定着と信頼型組織づくりの伴走役
企業経営カウンセラー®
岩出 優(いわでゆう)
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