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採用は「欠員補充」ではなく「未来への採用」で考える

人材定着と信頼型組織づくりの伴走役

企業経営カウンセラー® 岩出優です。

 

「とにかく一人、早く欲しいんです」

 

先日、ある経営者の方から

こんなご相談をいただきました。

 

現場が回らない。

残った社員が疲弊している。

お客様にも迷惑がかかっている。

 

その切迫感は、痛いほどわかります。

 

私自身、社労士法人で

先輩が次々に辞めていき、

入社9ヵ月で所長になったとき、

まさに同じ感覚に

追い込まれていました。

 

「とにかく誰でもいいから来てほしい」

 

そう感じてしまうほど、

目の前の業務に

押しつぶされそうだったのです。

 

ただ、そんなときこそ

少し立ち止まって

考えてみたいことがあります。

 

その採用は、

「欠員補充」でしょうか。

 

それとも、

「未来への採用」でしょうか。

 

同じ一人を採るのでも、

この二つはまったく意味が違います。

 

欠員補充は「今の穴」を埋める採用

 

欠員補充とは、

抜けた人の穴を塞ぐための採用です。

 

目線は、どうしても「今」に向きます。

 

今すぐ現場に入れる人。

すぐに仕事を回せる人。

できれば教育に手がかからない人。

 

もちろん、

事業を止めないためには

こうした視点も必要です。

 

人が足りなければ、

現場に負担がかかります。

サービス品質にも影響します。

 

だからこそ

「早く採りたい」と思うこと自体は、

決して間違いではありません。

 

ただし、

焦りが強くなるほど、

採用の基準が曖昧になりやすいのです。

 

未来への採用は

「これからの組織」をつくる採用

 

一方で、未来への採用は、

3年後、5年後の組織を思い描きながら

行う採用です。

 

目線は「これから」にあります。

 

今どんなスキルを持っているかだけでなく、

 

どんな価値観を大切にしている人か

会社の方向性に共感してくれるか

入社後にどんな役割を担っていけそうか

周囲とどんな関係を築いていけそうか

 

そんな視点で、

一人の採用を考えていきます。

 

採用とは、

単に人手を確保することではありません。

 

未来の組織を、

一人ずつ形づくっていくこと。

 

私はそう捉えています。

 

 

焦って採るほど、組織は疲弊しやすい

 

なぜ、この違いが大切なのか。

 

それは、

欠員補充モードだけで採用すると、

ミスマッチが起きやすくなるからです。

 

「とにかく早く」

「今の仕事ができそうなら」

という基準で採った結果、

 

会社の考え方と合わない。

現場の雰囲気になじめない。

本人も

「思っていた職場と違う」

と感じる。

 

そうして、

早期離職につながってしまう

ことがあります。

 

焦って採って、

短期間で辞められてしまえば、

失うのは採用コスト

だけではありません。

 

選考にかけた時間。

教育にかけた労力。

現場が抱いた期待。

 

そして何より、

残された社員の中に

 

「また辞めた」

「結局、今回も同じだった」

 

という諦めが積み重なっていきます。

 

「穴を埋めるための採用」は、

知らず知らずのうちに

組織のココロを

すり減らしてしまうのです。

 

求人票を書く前に

考えたい二つの問い

 

だからこそ、

信頼を土台にした

「未来への採用」に

切り替えていくことが大切です。

 

求人票を書く前に、

まずは次の二つを

自問してみてください。

 

この人には3年後、

どんな役割を担っていてほしいか。

 

うちの会社のどんな価値観に

共感してくれる人と働きたいか。

 

この問いに向き合うだけで、

求人票に書く言葉が変わります。

 

単なる仕事内容の説明ではなく、

「どんな未来に向かう会社なのか」

「その中で、どんな役割を

期待しているのか」

を伝えられるようになります。

 

すると、

発信するメッセージが変わります。

 

そしてその変化は、

応募してくる人の質にも

少しずつ表れてきます。

 

人は条件で

関心を持ち、感情で動く

 

給与。

休日。

勤務地。

仕事内容。

 

もちろん、

こうした条件は大切です。

 

人はまず、

条件を見て応募を検討します。

 

けれど、

最後に心を動かすのは、

条件だけではありません。

 

「この会社なら、

自分の力を活かせそうだ」

 

「この人たちとなら、

頑張っていけるかもしれない」

 

「この会社の未来に、

自分も関わってみたい」

 

そう感じてもらえるかどうか。

 

そこが、

採用の分かれ道になります。

 

「急募」の前に、未来を語る

 

次に求人票を出すとき、

冒頭の一行を少しだけ

変えてみてはいかがでしょうか。

 

「急募」から始めるのではなく、

 

「私たちは、

こんな未来を一緒に

つくりたいと考えています」

 

という言葉から

書き始めてみる。

 

その一行は、

今すぐ劇的な変化を

生むものではないかもしれません。

 

それでも、

採用を「今の穴埋め」ではなく

「未来への投資」として考える

大切な第一歩になります。

 

一人の採用が、

3年後の組織の空気を変える。

 

だからこそ、

焦るときほど

未来を見失わずにいたいものです。 

 

お読みいただいた方へ

最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

 

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人材定着と信頼型組織づくりの伴走役

 企業経営カウンセラー® 

岩出 優(いわでゆう)

 

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