人材定着と信頼型組織づくりの伴走役
企業経営カウンセラー® 岩出優です。
採用活動に経営者が
関わるべき理由
「採用は人事に任せているから」
中小企業の経営者の方と
お話ししていると、
このような言葉を
聞くことがあります。
日々の経営判断、
資金繰り、
取引先対応、
現場の問題解決。
社長の仕事は山ほどあります。
その中で、
採用活動の細かな実務まで
自分が関わるのは難しい。
そう感じるのは自然なことです。
しかし、
その「任せている」という状態が、
採用がうまくいかない
原因になっていることもあります。
特に中小企業の採用では、
経営者がどのタイミングで、
どのように関わるかによって、
応募者の印象や入社後の
定着に大きな差が出ます。
今回は、採用活動に
経営者が関わるべき理由
についてお伝えします。
採用に成功している会社の共通点
これまで多くの人事や
採用の相談を受けてきました。
その中で、
採用に成功している
中小企業には、
ある共通点があります。
それは、経営者自身が
採用の早い段階で
求職者と関わっていることです。
反対に、
採用に苦戦している会社では、
社長が登場するのは最終面接だけ、
というケースが少なくありません。
もちろん、
最終面接で社長が判断する
こと自体は大切です。
しかし、求職者の気持ちは、
最終面接に進む前から
動いています。
求人票を見たとき。
会社説明を受けたとき。
1次面接で話を聞いたとき。
その段階で、
「この会社で働いてみたい」
「この会社は自分に合いそうだ」
「この人たちと一緒に働いてみたい」
と思ってもらえるか
どうかが重要です。
そのためには、
条件だけではなく、
会社の未来や経営者の想いが
伝わる必要があります。
求職者が知りたいのは
「この会社で働く未来」
求職者が本当に知りたいのは、
給与や休日だけではありません。
もちろん、
条件は大切です。
給与、勤務時間、
休日、福利厚生、勤務地。
これらが整っていなければ、
応募の候補から外れてしまう
こともあります。
ただ、
条件だけで会社を選ぶと、
より良い条件の会社が
出てきたときに
比較されやすくなります。
人が長く働き、定着し、
活躍していくためには、
「この会社で働く意味」
「この会社での未来」
「この人たちと働く安心感」
が必要です。
そして、それを
一番リアルに語れるのは、
経営者です。
この会社は、
どこへ向かっているのか。
5年後、
どんな姿を目指しているのか。
なぜ、
この事業を続けているのか。
どんな人と一緒に
会社をつくっていきたいのか。
こうした言葉は、
人事担当者だけでは
代弁しきれません。
経営者自身の言葉だからこそ、
求職者の心に届くものがあります。
続く人の採用は、
条件だけでは決まらない
採用活動では、つい
「応募数」や「採用人数」に
意識が向きがちです。
しかし、本当に大切なのは、
入社後にその人が定着し、
活躍してくれることです。
採用の目的は、
人数を埋めることではありません。
会社の未来を一緒につくる
仲間を迎えることです。
そのためには、
求職者に対して、
会社の考え方や価値観を
伝える必要があります。
たとえば、
1次面接が条件確認だけで
終わってしまったとします。
仕事内容、勤務時間、給与、休日。
それらを一通り説明して終わり。
この場合、求職者の中には
会社の印象が深く残りません。
他社との違いも見えにくくなります。
一方で、早い段階で
経営者の想いに
触れることができれば、
求職者の受け止め方は
変わります。
「この会社は何を大切にしているのか」
「社長は社員をどう見ているのか」
「自分はこの会社で
どんな役割を担えそうか」
そうしたことが見えてくるからです。
採用は大きな経営判断である
採用には大きなコストがかかります。
求人媒体費、紹介手数料、
面接にかかる時間、
入社後の教育コスト。
1人を採用するために、
実質的に100万円単位の費用が
かかることも珍しくありません。
もし設備投資で100万円、
200万円を使うとなれば、
経営者は慎重に判断する
はずです。
本当に必要な投資なのか。
将来どのような効果があるのか。
会社の方向性に合っているのか。
そう考えるはずです。
ところが、
人の採用になると、
なぜか人事や現場に
任せきりになってしまう
ことがあります。
これは、
とてももったいないことです。
人を採用するということは、
会社の未来をつくる
意思決定です。
どんな人を迎えるかによって、
現場の雰囲気も、
組織の力も、
事業の成長も変わります。
だからこそ、
採用は単なる
人事業務ではありません。
採用は、経営そのものです。
社長が関わるだけで
応募者の印象は変わる
社長が採用の場に
出てくる会社は、
応募者からの
見え方が変わります。
「自分たちの採用に
本気で向き合ってくれている」
「会社の未来を直接聞くことができた」
「この社長と一緒に働いてみたい」
そう感じてもらえる
可能性が高まります。
ここで大切なのは、
立派な話をすることではありません。
完璧なプレゼンをする必要もありません。
大切なのは、
自分の言葉で語ることです。
なぜこの会社を経営しているのか。
どんな組織にしたいのか。
どんな人と一緒に働きたいのか。
社員にどんな未来を見せたいのか。
こうした想いが伝わったとき、
求職者の中に信頼が生まれます。
採用活動では、
会社の規模や知名度だけが
選ばれる理由になる
わけではありません。
むしろ中小企業だからこそ、
経営者の顔が見えることが
強みになります。
経営者が採用に関わる
具体的な方法
経営者が採用に関わると聞くと、
「毎回すべての面接に
出なければいけないのか」
と感じる方も
いるかもしれません。
しかし、必ずしも
そうではありません。
たとえば、次のような
関わり方があります。
・会社説明会の
冒頭5分だけ社長が話す
・求人原稿に
社長の想いを一行加える
・採用ページに
社長メッセージを掲載する
・1次面接後に候補者へ
短いメッセージを送る
・最終面接前に、
会社の未来について
伝える機会をつくる
たった5分でも、
求職者の印象は変わります。
「社長が自分たちに
向けて話してくれた」
「会社の考え方を直接聞けた」
その体験が、
安心感や信頼につながります。
実際に、社長が
会社説明会の冒頭に
少しだけ顔を出すように
なったことで、
候補者の反応が
変わった企業もあります。
大切なのは、
採用活動のすべてを
経営者が抱え込むこと
ではありません。
求職者が会社を理解するうえで
重要な場面に、
経営者が関わることです。
人事に任せることと、
丸投げすることは違う
採用活動では、
人事担当者や現場責任者の
力が欠かせません。
求人票の作成、
応募者対応、
面接調整、
選考管理、
入社後の受け入れ準備。
こうした実務は、
人事担当者が中心となって
進める必要があります。
ただし、
人事に任せることと、
採用を丸投げすることは
違います。
人事担当者は、
採用活動を前に進める
実務の中心です。
一方で、経営者は、
会社の未来や採用の意味を
伝える中心です。
この両方がそろったとき、
採用活動は
単なる人集めではなく、
未来の仲間を迎える
活動に変わります。
採用活動で伝えるべきこと
採用活動で伝えるべきことは、
条件だけではありません。
むしろ、次のようなことを
丁寧に伝える必要があります。
この会社は何を大切にしているのか。
どんな未来を目指しているのか。
どんな人と一緒に働きたいのか。
社員にどんな成長や
活躍を期待しているのか。
入社後、どのように
関わっていくのか。
これらが伝わることで、
求職者は
「自分がこの会社で働く姿」を
イメージしやすくなります。
そして、そのイメージが
前向きなものであれば、
入社意欲は高まります。
反対に、会社の考え方や
未来が見えないままでは、
条件比較だけで
判断されやすくなります。
まとめ
採用活動において、
経営者の関わりは
とても重要です。
特に中小企業では、
経営者の言葉や姿勢が、
そのまま会社の魅力
として伝わります。
採用は、人事だけの
仕事ではありません。
会社の未来をつくる
経営活動です。
求職者は、条件だけでなく、
「この会社で働く未来」
「この社長と働く安心感」
「この組織で自分が
活躍できる可能性」
を見ています。
だからこそ、
経営者自身が早い段階で
採用に関わることが大切です。
会社説明会の
冒頭5分でも構いません。
求人原稿の一行でも構いません。
採用ページの
メッセージでも構いません。
経営者の想いが伝わるだけで、
会社の見え方は変わります。
採用は、経営そのものです。
そして、
経営者であるあなたの登場を、
求職者は待っています。
お読みいただいた方へ
今日もお読みいただき、
ありがとうございました。
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